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るつぼ提出、七作目。
無口な魔王と騒がしい女子高生のお話(予定)。
ユーザーキャラの方が目立ちすぎてるかも。(一陽)
≪恋愛シミュレーション 一次審査応募フォーマット≫
このファイルに直接記入し保存した後、マイページ>提出>個別シナリオから提出してください。
【概要】
100文字以内。簡潔な表現で記入してください。簡潔に表現できない場合は設定やストーリーの流れに無理があったり複雑過ぎるなど問題を抱えている場合が多いです。見直してみましょう。
┏━━概要開始━━━━━━
自宅にいたはずのユーザーは、気付くと異界に放り出されていた。
悪魔だとか餌だとか、訳の分からない呼ばれ方をされて混乱する中、赤目隻眼の男と出会う。
この男を懐柔し、無事に自宅に戻ることができるのだろうか。
┗━━概要おわり━━━━━
【設定】
┏━━メインキャラ━━━━
[名前]
グレゴワール・ルヴィエ
[性別]
男性
[年齢]
二十代半ば(見た目が)
[体サイズ・体格]
190センチ弱。細身で、色白。姿勢がいい。
[髪型]
腰まである艶やかな黒髪。前髪も同じ長さで、髪の隙間から目が見える感じ。
[顔つき]
右目は常に閉じていて、左目は細くつり上がっている。瞳の色は赤。彫りは深いが、あまりごつくはない。基本的に無表情。
[性格]
無気力、無感動。
何かに心を動かされることがなく、事象をただ目に映しているだけ、といった感じ。
心がほぐれてくると、少々の感情表現をする。
好きなもの、気に入ったものには異常な執着心を持つ。思考も行動も極端。
[職業]
魔界の王
[ユーザーキャラとの関係]
被食者と捕食者
[口調・セリフサンプル]
「これが、我を脅かすという地上の悪魔か」
「くだらぬものを」
「生ある者に恐怖と絶望を与える文章を書けと命じたはずだ。その程度のこともできぬのか」
「一呼吸でも多く息をしていたいのなら、極上の餌になるよう己を磨くことに専念せよ」
「我を、殺してみせよ」
[その他]
全身黒ずくめ。
上には踝までの黒い外套。外套の下は、黒皮のズボンに黒いシャツ。
アクセントとして、時々赤い色が入っていたりします。
┣━━ユーザーキャラ━━━━
とくに設定のない項目は空欄で
[名前]
御堂 天花(みどう てんか)
[性別]
女性
[年齢]
17歳
[誕生日]
4/3
[体格]
中肉中背。標準体型。160センチほど。
[髪型]
黒髪。ざっくりとした三つ編みにしている。
[顔つき]
黒い瞳、活発そうな顔立ち。表情が豊か。
[性格]
気が強い。その場のノリで、安請け合いや決断をしてしまう。
へこむのも早いが、立ち直りも早い。長い間くよくよしない。
物事に対する偏見を持ちにくい。
[職業]
学生
[メインキャラとの関係]
獲物と天敵
[口調・セリフサンプル]
「ちょ……ちょっと、そこらへんでブツブツ言ってるあんた! あんた誰? どうしてこんなところにいるのよ!」
「なに言ってるの? ここは私の家よ! いやま、正確に言えばうちの両親の家だけど!」
「いったい、なんなのよ! 悪魔だの餌だの悪の心だの! あんた、人のことをなんだと――」
「うぎゃあ!」
「そ……そんなもの、書けるわけないでしょうが!」
「……言われなくても、やってやるわよ!」
[その他]
空色の学生服を着ています。
特殊能力などはなし。ただの一般人です。
┣━━サブキャラ━━━━
とくに設定のない項目は空欄で。複数いる場合はコピーして追加
[名前]
ロメ
[性別]
女性
[年齢]
十代半ば(見た目が)
[誕生日]
[体格]
150センチほど。小柄。首から背中にかけて硬いウロコがある。それ意外は普通の少女と同じ。
[髪型]
オレンジ色。ショートカット。少し固めの髪質。
[顔つき]
愛嬌のある、丸みのある顔立ち。目は大きめで赤茶色。犬歯が少し長くて、耳はとがり気味で後ろに傾いている。
[性格]
利益優先の抜け目のない性格。
誰にでも調子を合わせる八方美人だが、基本的に『長いものには巻かれろ』主義なので、強い者の味方につく。
平和主義でもあり、誰かと諍いを起こすことは避けている。
[職業]
魔王の側仕え。
[他キャラとの関係]
グレゴワールの側仕え。天花の見張り役。
[口調・セリフサンプル]
「あんたさんが、予言の悪魔ですかい」
「これはこれは。ようこそ、我が主の館へ」
「あっしの名は、ロメですわ。グレゴワール・ルヴィエ様に使えている召使いです」
「この館の主の名ですよ。まあ、あんたさんはその名を覚える必要はないですけどな」
[その他]
少年のような格好をしています。
背中の開いただっぷりとした上着に、細身のズボン。余った布が動きを邪魔しないように、ヒモかなにかであちこちを留めていたりします。
┣━━舞台設定・世界設定━━━━
天花が暮らしているのは現代日本。
グレゴワールたちがいるのは、通称『魔界』。イメージとしては地底にある都市のようなところ。
太陽がないので一日中暗いが、天井部分に生えている発光植物によっておよその時間がわかるようになっている。
魔界に暮らしているのは、人に似た異種族。外見も、少し違う。
彼らは自分たちのことを『我ら』と呼んでいるが、天花は『魔族』と呼ぶ。
┗━━設定おわり━━━━━
【プロローグ】
1000文字~3000文字程度。キャラ設定や概要を読まなくても容易に理解できる内容で書いてください。プロローグの出来不出来が審査結果に最も反映されます。
┏━━プロローグ開始━━━━━━
私の名前は、御堂天花です。
御堂、天花。天花、天花……――よし、このペンはちゃんと使えるわね。
えーと。
このメモを読んでいるあなたは、『天敵』というものを意識したことある?
命を狙われたり、食べられてしまう恐怖に怯えた経験は?
私は、ある。
というか、現在進行形で恐怖の真っ直中に置かれています。
ネズミが猫を。ハブがマングースを恐れるように、生き物には大抵、天敵と呼ぶ存在がいるものだ。けど、私たち人間には天敵――捕食者と呼ぶような生き物はいない。
そりゃまあ、鮫やらライオンやらがいる場所に丸腰で乗り込んだらガブリとやられるのは当然だけど、人間のテリトリーさえ出なければ、己の命を脅かされていると感じる機会は少ないはずだ。
病気や災害、事故や事件に巻き込まれることがなければ、とりあえずは生きていける――それがこの世界の常識だと、昨日までの私は心の底から信じていた。
じゃあ、今日の私はどう思っているのかというと――人間にも『天敵』は存在する。
しかも。いつ、どこで、どんな形で、誰の前に現れても不思議ではないという、とっても危険な状況だと言っていい。
人間のテリトリーだとか、こちらの都合なんてお構いなしで、『そいつ』は突然牙を剥いてくるのだ。
その天敵の名は――いや、これは書かないほうがいいかもしれない。
一気に信憑性がなくなるから。
代わりに、昨日と今日の間に私の身に何が起きたのかを、書いておこうと思う。
後世、このメモが役に立つことを祈って。
先に断っておくけれど、私はごくごく普通の女子高生だ。
世界一の極悪人だとか、信じられないくらい凶悪な性格をしているなんてことは、絶対にない。
とにかく、悪の要素なんてものはこれっぽっちもないということだけは、強調しておきたい。これは私の名誉に関わることだから、今後も繰り返し書くかもしれないけど、うざったいとか思わないで欲しい。
そんな、ごく普通の善人な私は、昨日学校から帰宅するなりまっすぐリビングルームに向かった。
両親は共働きで、この日は日付が変わる頃まで帰ってこないことが分かっていたから、リビングにある大きなテレビでDVDを見ようと決めていたのだ。
映画館の雰囲気に近づけるために明かりを落とし、テーブルの上には夕食とデザートと飲み物をたくさん並べて、優雅な気分で超大作映画を見始めた。
ちょうど、中盤にさしかかった頃だったか。
ふと喉が渇いて、テーブルの上のカップに手を伸ばした瞬間、周りの状況が一変した。
テレビが消え、テーブルが消え、掴んだはずのカップも手の中に残ってはいなかった。
とっさに周りを見回したけど、夜より深い闇が広がるばかりだった。
なにが起きたのか分からなかった。
目の錯覚だと思って瞬きを繰り返し、停電が起きたのかもしれないと手探りで周りのものを探し始めた。でも――なにもない。
床に敷かれていたはずの絨毯や、私が座っていたはずのソファすら、なくなっていた。
手に伝わってくるのは、冷たくてざらざらした石の感覚だけ。そして、どこからか流れてくるひんやりとした空気には、少し土っぽい匂いが混じっていた。
「ほほう……」
自分以外の声が聞こえたのは、四つん這いで百メートルほど進んだ頃だったか。
「あんたさんが、予言の悪魔ですかい」
人の声にほっとしたのも束の間、聞き慣れない言葉を聞いて警戒レベルが一気に上がった。
だって、この家には私しかいないはずで。両親が帰ってきたのなら、悪魔とかなんとか言う前に「ただいま」なり「電気はどうした」の一言が出てくるものでしょ。
なによりも、私はこの声に聞き覚えがない。
「見た目は普通のおなごのようなのに……この世を滅ぼす凶悪で最悪な悪魔だなんて。地上とは、なんとも恐ろしいところやなぁ」
方言のような妙なイントネーションで、そいつは独り言のように話し続ける。
「しかし、我が主も度胸のあることをしなさる。害のあるものを己の糧とするだなんて……一歩間違ったら、ご自身の命をも危うくするかもしれませんのになぁ」
「ちょ……ちょっと、そこらへんでブツブツ言ってるあんた!」
真っ暗闇の中で、声の発生源とおぼしき場所をびしっと指差す。
「あんた誰? どうしてこんなところにいるのよ!」
すると、声の主はヒヒヒと気味の悪い笑い声を上げた。
「これはこれは。ようこそ、我が主の館へ」
「主の館?」
「そうですよ。ここは、我が主の所有する館の地下室です」
「なに言ってるの? ここは私の家よ! いやま、正確に言えばうちの両親の家だけど!」
「そうですか。ご両親の家にいたんですか。一家団欒のところ、お呼び立てして申し訳ないですなぁ」
再び、ヒヒヒという笑い声が聞こえる。
なんとなく、不安感を煽るような声だ。
「あっしの名は、ロメですわ。グレゴワール・ルヴィエ様に使えている召使いです」
「ぐれご……わ?」
「この館の主の名ですよ。まあ、あんたさんはその名を覚える必要はないですけどな」
「どういう……意味よ」
イヤ~な予感に問い返せば、私の耳元でヒヒっという笑い声が聞こえた。
「――!」
うそ……。声も物音も、もっと遠くにあったはずなのに!
とっさに逃げようとした私の肩に手を置かれ、再び耳元で囁かれる。
「あんたさんは、グレゴワール様の餌に選ばれたんですよ」
「……は?」
「主様が満足するような最高の『餌』となるように、今日から数ヶ月、一生懸命に自分を磨いていただきます。――ああ、身構える必要はないですよ。我が国屈指の占術師により“凶悪”の太鼓判を捺されたあんたさんなら、造作もないことばかりでしょうからなぁ」
「えさ……? きょうあく……」
「悪しき心こそが、最上の餌に必要ですからねぇ。あんたさんの悪の心に磨きをかけていただければ、主様もさぞ喜ぶことでしょうなぁ」
一瞬惚けてしまったけど、すぐに怒りがこみ上げてきた。
「いったい、なんなのよ! 悪魔だの餌だの悪の心だの! あんた、人のことをなんだと――」
「ロメ」
「――!」
決して、大きな声ではなかった。
小さく呟くような、低くて小さなものだったと思う。
でも、その声を聞いた瞬間、全身に冷たい震えが走った。
「これは、グレゴワール様」
隣にいるロメが、身じろいだ。
たぶん、頭を下げたんだろう。私の肩に重みがかかる。
「儀式は成功しておりました。この者があなた様がお呼びになった悪魔でございます」
「ほう」
カツン、カツンと、靴の音が辺りに反響する。
雰囲気に気圧されて後ろへ下がろうとしたとき、ブンっと空気を裂くような音がした。
正面に青い炎が燃え上がり、直後、目で追えないほど早い即素で右手に走り出す。
所々に小さな分身を残しながら走り続けた青い炎は、私を囲むように一周してから再び最初の炎に合流した。
「……なに、ここ」
炎に照らされた室内は、リビングルームなんかじゃなかった。
地下室だなんて言っていたけど、そんな上品な所じゃない。岩を削って作ったような、巨大な空洞だった。
「これが、我を脅かすという地上の悪魔か」
再びの声に、体が勝手に震え出す。
恐る恐る声がした方を振り返ると、最初の炎の向こう側に黒い人影が見えた。
見た目は、人だった。
踝まである黒い外套を羽織った、二十代半ばの男のように見えた。
けれど、そいつの目が――黒髪から覗く赤い左目が私を捕らえた瞬間、私の中にあった生存本能が奴を『天敵』だと直感した。
『こいつはヤバイ』と。『ここから逃げろ』と、頭の中で警鐘が――
「何を書いておる」
「うぎゃあ!」
真後ろから聞こえた声に、本気で悲鳴を上げた。
椅子から転げ落ちそうになりながらも、とっさに書いていた紙を胸に抱え込む。――が、
「くだらぬものを」
面倒くさそうに呟くと同時に、必死に書き上げた文章が燃え上がった。
「あ! ああ……」
一瞬にして灰になった紙片が、腕の隙間からこぼれ落ちていく。
「生ある者に恐怖と絶望を与える文章を書けと命じたはずだ。その程度のこともできぬのか」
「そ……そんなもの、書けるわけないでしょうが!」
なけなしの勇気をかき集めて、私は蝋人形のようなそいつの顔を睨み上げた。
グレゴワール・ルヴィエ。
ロメの主で、私を誘拐した張本人で、『この世界の王』だと名乗る長身の男。
――ちなみに『この世界』に生きる者達は、自分たちの世界のことを『魔界』と呼ぶらしい。
魔界の王……略して『魔王』
天敵などいないと信じていた昨日の私は、『魔王』を名乗るこいつを指さしながら爆笑し、直後、その名にふさわしい力を持っているところを見せつけられた。
「天花」
魔王は私の正面に立ち、冷たい指であごを持ち上げた。
「一呼吸でも多く息をしていたいのなら、極上の餌になるよう己を磨くことに専念せよ。それが嫌なら――」
言葉を切り、魔王は赤い瞳を細くする。
「我を、殺してみせよ」
できるものならな、と付け加え、ほんのわずか口の端を持ち上げた。
「……言われなくても、やってやるわよ!」
引きつった笑顔を浮かべながら、私は魔王を睨み付けた。
女子高生、御堂天花。
ここに魔王との対決を宣言し――三秒後に深く後悔することになる。
┗━━プロローグおわり━━━━━