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■ストーリータイトル■
おとぎ話の結末



■ストーリー概要■

「貴方に、理想のおとぎ話を実感させてあげるわ」
そんな言葉と共に放たれる魔法、それにより何故か色んな生物が混ざった姿――通称キメラに変えられたダグラス・L=アディンセル。
その魔法は、定められた期限の間に、心から愛する相手と結ばれない限り一生元に戻らないというものだった。
姉の趣味の元、次々に送り込まれてくるのは、ダグラスの婚約者候補と言う名の、姉理想の義妹候補達。
悲鳴を上げ、打算に塗れた彼女達と接するうちに、元々良くなかったダグラスの性格は荒んでいく。

期限がもう少しと迫ったある日、新たに一人の少女、{mei}が城へと送り込まれてきた。
最初は邪気に扱っていたダグラスだが、{mei}は今までの婚約者候補とは違っていて……

ダグラスは、元に戻ることが出来るのか?



■プロローグ■
ある国に、とても麗しい王子が居た。
王子は民に好かれ、又王子は民を愛し、国には平穏が約束されていた。
悪の魔女として名を馳せる姉が帰って来るまでは……

魔女は常日頃から、王子の容姿を羨み、そして憎んでいた。
そして、帰って来た魔女が見たのは、記憶の中よりも麗しく成長した王子。
魔女は激怒した、如何して同じ親から生まれた、姉である私はこんなに醜いのに、弟である王子は麗しいのか! と。
そして、魔女は王子に魔法を掛ける。
呪いと言う名の、化け物になる魔法を……
国は悲しみに包まれ、城には魔女の高笑いが響く。

崖の上にある白亜の城には、化け物が住んでいる。
何時からか語られ始めた噂は、瞬く間に風に乗って広がっていく。
ある少女が言った「もう少しで、化け物の生贄にされるところだった」と。
ある少女が言った「あんな化け物と結婚なんて出来るわけ無いわ」と。

それが、突然消えた、とある国の王子の姿だと知る者は姉である魔女只一人。

魔女は王子を更に陥れる為に、城に少女を送り込む。
「もし、その姿の貴方を愛してくれる娘が現れたら、呪いを解いてあげる」
そう言って、何人も、何人も……
その度に、言葉と言う刃で傷つく王子の心、比例して魔女の自尊心は満たされていく。

魔女の定めた期限が、もう直終わると言う時。
城に一人の少女が訪れる。

「どうどう? 今度の話は言い感じだと思わない、ダグラス」
「姉さん……聞きますが、それは?」
「うん? ダグラスの今年の予定表よ」
「……」
明るい部屋、弾んだ声と何処か諦めた声が聞こえる。
「と言うことで……行ってらっしゃい、ダグラス。王子の仕事はちゃんと送ってあげるから」
「あの、僕に拒否権は?」
「そんな物、あるわけ無いでしょう」
胸を張って女性は笑みをダグラスと呼ばれた青年に返す。
「期限は今日から一年よ……頑張って、私のために可愛い義妹を落としてね?」
「……」
嬉しそうに手を振る女性を目の端に収めながら、ダグラスの意識は遠退いていく。
次に目覚めた時、自身の姿が如何変わっているのか? と、思いながら。

何人も、何人も、現れては一目で憎悪を、恐怖を眼に宿し去って行く婚約者候補たち。
そして、今日も一人、少女が城を訪れた。
「また、姉さんが連れてきた人ですか」
シナリオなんか無視して、本当に神経をすり減らしたダグラスは、冷たい言葉で突き放す。
しかし、少女は曖昧に、しかし、寂しそうに微笑みを返すだけ。
悲鳴も、化け物と言う言葉も上げずに……
居た堪れなくなったのはダグラスの方で、ダグラスは少女から距離を取ろうとした。
けれど、気になって、一つ、姉の作ったマジックアイテムを少女の部屋に現せる。

「アナタは何か、違う答えを持っていますか?」

今までと違う、少し不思議な感情を抱いて。