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【概要】
┏━━概要開始━━━━━━
時は現在、前世の記憶が甦る現象が起こる世界
迦夜乃には空想上の人物であるはずのかぐや姫の記憶があった
ある日、過去を見ているかのように突如現れた求婚者達
彼らは、迦夜乃と同じように公達の記憶を持っていた
┗━━概要おわり━━━━━
【設定】
┏━━メインキャラ━━━━
[名前]
東洞 斎(とうどう いつき)
[性別]
男性
[年齢]
22歳
[体サイズ・体格]
長身痩躯
[髪型]
前髪はサイドに流している、男性にしては全体的に長めの墨色
[顔つき]
切れ長の瞳は灰青色、しかし全体的な雰囲気は優し気
[性格]
物腰柔らかで少々世間ずれしている
しかし、冷徹な面も併せ持つ
[職業]
自称社会人
[ユーザーキャラとの関係]
迦夜乃の婚約者候補
[口調・セリフサンプル]
「彼女以外、誰が私の妻に相応しいと言うのです」
「君は、信じられる? 通常は、頭が弱い……そう取るでしょ」
「僕の気持ちは気にせず、自分の思い通りに行動して」
[その他]
濃い色合いの十徳に淡い色合いの着流し
洋装の場合は綺麗目カジュアル
┣━━ユーザーキャラ━━━━
とくに設定のない項目は空欄で
[名前]
文月 迦夜乃(ふみづき かやの)
[性別]
女
[年齢]
17歳
[誕生日]
八月十六日
[体格]
歳相応
[髪型]
いまどき珍しい、膝くらいまであるストレートは烏の濡羽色
[顔つき]
やや垂れ目気味の瞳はへーゼル、儚げ
[性格]
大人しく流されやすい、箱入りお嬢様風
無意識に多少我侭
[職業]
名門お嬢様学校の学生
[メインキャラとの関係]
曰くのある婚約者候補の一人
[口調・セリフサンプル]
「彼の手を取れていれば、どんなに良かったことでしょう」
「婚約者。です、か?」
「私に拒否権はありません、それが家のためですもの」
[その他]
清楚な感じのワンピースや女袴
┣━━サブキャラ1━━━━
[名前]
松田 尊(まつだ みこと)
[性別]
男性
[年齢]
28歳
[体格]
細マッチョ
[髪型]
短めの髪を後ろに流している(notオールバック)
[顔つき]
精悍、きつ目
[性格]
細やかな所に気配りの聞き、家を完璧に切り盛りする
性格的に女性的だが、オネエ系では無い
[職業]
文月家使用人
[他キャラとの関係]
迦夜乃の側使え
[口調・セリフサンプル]
「帝が望むなら仰せの通りに……ですが、本当に宜しいので?」
「俺は今回、お前側だ。気にするな」
「貴方様は、否……貴方は今回も茨の道を行くのか」
[その他]
デザイン性の高いスーツ
家事をしているときはフリルの付いた純白のエプロンを着用
┣━━サブキャラ2━━━━
[名前]
五十嵐 杏(いがらし あんず)
[性別]
女性
[年齢]
18歳
[体格]
少しふくよかだが女性らしい体型、背はあまり高くない
[髪型]
外はねショートカットは橙色
[顔つき]
大き目の瞳はアーモンド型で藍色をしている、全体的に可愛い感じ
[性格]
活発で物怖じしない、あまり人見知りはしないが疑わないわけではない
[職業]
女子高生
[他キャラとの関係]
梓の同級生で親友
[口調・セリフサンプル]
「殿の命令は絶対ですわ、忘れませ……彼の人のことは」
「あるって言っても断片で朧気だよ。けど、確かにあたしは覚えてる!」
「そっかぁ……彼に逢ったんだ」
[その他]
甘めボーイッシュ
┣━━サブキャラ3━━━━
[名前]
渡邊 明石(わたなべ あかし)
[性別]
男性
[年齢]
18歳
[体格]
歳相応
[髪型]
少し長めの髪は赤茶色
[顔つき]
一見取っ付き難そうだが笑うと八重歯が覗く、年寄り些か子供っぽい
[性格]
仕事中は冷静だが、気に入らないと廻りに八つ当たりをする
集中力は凄まじく熱中しだすと周りを見ない
[職業]
財閥系企業の跡取り(役員)兼大学生
[他キャラとの関係]
迦夜乃の婚約者候補1
[口調・セリフサンプル]
「結局、彼女は幻。全ては月が見せた夢だったのかもしれねーな」
「お前は何も考えず俺を選べばいいんだ」
「また、お前はあいつを選ぶのか!?」
[その他]
軽めパンクゴシック
┣━━サブキャラ4━━━━
[名前]
英 虎次郎(はなぶさ こじろう)
[性別]
男性
[年齢]
15歳
[体格]
小柄
[髪型]
ふわふわのネコ毛で色素が薄い金色
[顔つき]
やや少女じみた中性、大人しそうな水色の瞳
[性格]
幼い頃より神童と持てはやされた為に高飛車で子供っぽい
[職業]
研究所長
[他キャラとの関係]
迦夜乃の婚約者候補2
[口調・セリフサンプル]
「もっ、もう我は関係ないのじゃ。我はあんな化け物等知らぬ」
「はっきり言って、君には興味なんてないよ」
「ねぇ、この手を取りなよ。彼は選ばないんでしょ?」
[その他]
水干にアクセサリーを合わせる
洋装の場合はパブリックスクール風
┣━━サブキャラ5━━━━
[名前]
竹之内 若狭(たけのうち わかさ)
[性別]
男性
[年齢]
20歳
[体格]
中背痩躯
[髪型]
長い灰色の髪は低い位置で一つに結ばれている
[顔つき]
冷たい印象を受ける、鋭い瞳は濃い緑色
[性格]
神経質で完璧主義者、自らの手で思い通りに事を運ぶことを好む
[職業]
プログラマー
[他キャラとの関係]
迦夜乃の婚約者候補3
[口調・セリフサンプル]
「……彼女は、天女だったのだよ」
「姫、如何か自分を選んでは貰えないか?」
「生憎と、諦めが悪いのは昔からでな」
[その他]
シンプルな洋装に女性物の鮮やかな着物を羽織って細身の組紐で縛っている
奇抜
┣━━舞台設定・世界設定━━━━
文明は現在日本を基準としつつも、県ではなく藩が残った世界
藩は独立した国とみなされるが
十州島(北海道)・東北・北陸・関東・中部・関西・四国・中国・九州・琉球列島(沖縄)
上記10の大きな国と属国と言う形式を持つ
十州島は函館・東北は奥州・北陸は加賀・関東は帝都・中部は尾張・関西は浪速
四国は土佐・中国は出雲・九州は薩摩・琉球列島は琉球が其々一番大きな国である
洋風と和風が綺麗に融合している
┗━━設定おわり━━━━━
【プロローグ】
┏━━プロローグ開始━━━━━━
「かぐや!」
空に向かって翔けて行く、牛車に周りを囲む光を放つ者たち。
「何をしている、かぐやを連れて行かせてなりません! 牛車には当たらないよう矢を射るのです」
悲しげに、扇で顔を隠し、御者に手を引かれて牛車に乗り込むかぐやに、私は声を掛けられなかった。
喉が急な渇きを訴え、声が出ない。
体も鉛のように重く、立っていることに苦痛は無いが指の1本すら動かない。
漸く、口を付いたのは月からの使者が空へと翔けて行こうとしたその時で、しかし、周りは動いてくれなかった。
「貸しなさい」
私は居ても立っても居られず、動かない近衛から弓を奪って射掛けるが、届かない。
「かぐや……っ」
普段なら張り上げない声、そして、晒さない姿を曝した私は、膝を付き、呆然と空を見上げる。
頬を伝うのは、私の目から溢れる涙。
けれど、私に拭う気力は無い。
そんなことより、うわ言のように呟くのは、かぐやの名前。
悔しくて悲しくて、哀しかった。
「帝……」
どれくらいそうしていただろう、刹那とも永遠とも取れる時間を過ごす私に、近衛が声を掛ける。
「みこ、と」
長身で屈め、私を支えて立ち上がらせた尊は、離れた場所に立っていた兵に視線を投げ掛けた。
すると、兵は近付き、私の前に文を掲げる。
「翁が、かぐや姫の房で見つけたそうです」
「かぐやの?」
私を置いて帰ったかぐやが、今更何を私に言うと言うのだ
「今は、読む気になりません。私の部屋に運ばせておきなさい」
「一緒に、荷も置かれていたとのことですが」
「ではそれも、持って行かせなさい」
先程までと変わらない無気力でも、私は何時も通りに命を下す。
顔に、自嘲が浮かぶ。
かぐやが居なくても私は、こうして身に付いた行動をとり、言葉を口にする。
私が命じるのを待っている兵たちは、悲しむ時間すら持たせてくれない。
「尊、帰ります」
「はっ……直ぐに車を廻しなさい」
視線を走らせると、憔悴して居る年老いた夫婦……かぐやの育て親が見える。
「帝」
車に乗り込む私に、老夫婦は気付かない。
「出しなさい」
かぐやの居ない此処に用はない。
他愛ない言葉にも真剣に返してくれた彼女は、もう居ない。
------
『身勝手なワタクシを許してくれとは言いません。
ですが、この文が貴方様の手に届き、読んでいただけるとかぐやは信じております。
三年前にワタクシがこの地に生きる者ではないと、貴方様に知られてしまいました。
それでも貴方様は。ワタクシと文を交わして下さいましたね。
ワタクシは、自身が帰る日のことを思い過ごしていましたが
帰りたくないと思う様になるとは、思っても居ないことでしたわ
帰る日が近付くにつれ、私の心は曇っていきました。
貴方様と別れたくはなかったからです。
けれど、迎えは確実にワタクシを連れ帰ることでしょう。
ワタクシも彼等に従います……彼らの為に
ワタクシが帰らないことによって、罰を受ける者が居る。
貴方様も他者の上に立たれるお方、わかって下さると信じています。
せめて、月に伝わる不死となる薬と、衣を残していきます。
ワタクシのことを忘れないで、などと……貴方様の負担になることは言いません。
これは、文を交わしてくれたお礼、そうお取り下さい。
貴方様が幸せになることを、ワタクシは遥か遠くの月から見守っています。
本当に、お慕いいたしておりました』
------
やる気も起こらず、ただ、月を見上げる私の前には、かぐやの文が広がっている。
棚に直された薬、掛けた衣。
彼女の想いが文から痛いほど伝わって、だからこそ捨てられない。
「忘れられるはずなんて、無いのです」
フラっと立ち上がり、衣に近づいて縋るように腰を下ろす。
僅かに漂うのは焚き染められた香。
「いっそ、文も薬も衣も……火にくべてしまおうか」
口に出しはするが、文も衣も、燃やす決意が私には出来ないだろう。
けれど、薬は……要らない。
彼女の居ないこの現で行きたいなんて思わない。
「怒れる山、駿河に天にも届く山がありましたね」
思案するように口を付いた言葉は、名案だと私の気持ちを揺さぶり、私は、久しく向かっていなかった文机に向かい腰を下ろす。
「煙となって文の内容が、かぐやの元に、月まで届けば良い」
久々に執る筆も、かぐやのことを想えば自然と走り私は一思いに書き上げる。
「尊を呼びなさい」
人選は任せよう、不死の山に登るのは大抵のことではないだろう。
けれど、監視者は付けなければ。
かぐやの元に届けるには、火口に確実に入れなければならない。
「お呼びですか、帝」
「えぇ。尊、人選は任せます。不死の山に登って下さい」
「不死の山に、ですか?」
困惑の声音が耳を打つが、構ってなどいられない。
「かぐやの元に、天にも届く不死の山の火口に、文と瓶を持って行き、投げ込んできなさい」
反論は受け付けない、以前に、私に反論する者はいない。
「明日、早々に発ちなさい。少しでも早く……届けられるように」
「帝が望むなら仰せの通りに……ですが、本当に宜しいので?」
私は、口元に笑みを浮かべただけで言葉は避け、そんな私を前に尊は悲しげな色を浮かべた瞳を頭と共に下げた。
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『十五夜の夜が過ぎた日から、私は無気力に過ごしています。
『私のことは忘れて欲しい』
貴女の育て親である二人から渡されたのは、そう記された文と衣、そして薬でしたね。
文は、今までに交わした物と一緒に箱の中に直しています。
これだけは手放せない、未練がましいとは私自身思っているのですが。
私が贈った文を、貴女は持って行ってくれたのでしょうか?
無くなっているとは聞きましたが、真実は貴女が居ない今、もう誰にも解らないでしょう。
貴女に貰った衣と薬、特に薬については文を読んで驚きました。
まさか、不死になる薬があるなんて……しかし、貴女は何ゆえ薬を私に託したのですか?
貴女の居ないこの現を、私は永遠に生きたいとは思えない。
だから、貴女のところに届けば良い、と。
駿河にある不死の山の火口に捨て置く様、命を出しました。
煙となって、貴女が何時も見上げていた、今は住んでいると言う月にまで届くと願っています。
この文に込めた私の想いと共に』
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「彼女以外、誰が私の妻に相応しいと言うのです」
夢に見たのは、過去の悲しい想い出。
甦ったのは、鮮明に覚えている最後の別れとその後。
目覚めた僕の頬には涙が伝い、口を付いたのは前世の最後に放った言葉。
過去の……前世の記憶が甦る人が居る。
そう、世間で騒がれていたのは知っていたけれど、まさか僕自身に起こるなんて思っていなかった。
現での記憶を持ちながら、過去の記憶を併せ持つ。
奇妙な感覚を覚えつつも、疑問に思うことが一つあった。
「竹取物語は、創作であって、現実ではないはずなのに如何して……」
思考を巡らせながらも身体は覚えている行動をとり、僕は身支度を整え、テレビをつける。
時勢の確認の意味が強い行動に、しかし、映し出されたのは地位ある者の婚約会見の模様。
何時もなら、さして目を留めず次の行動に移るのに、今日の僕には無理だった。
「……かぐ、や?」
そう、画面に映っているのは前世で結ばれなかった想い人、手の届かなかった月の姫。
確信は無いのに、感が告げる。
彼女は、かぐや以外にありえない。
創作なんて、関係なく記憶が彼女を求める。
物語での帝は、求婚者の居る姫の一番になりえたが手に入れられなかった。
現の姫には既に婚約者が存在して手に入れられない。
「かぐやが居る。そして、婚約者も……又僕は、彼女を手に入れられないのか?」
何か方法を考えよう、記憶の想いでもかまわない。
今度こそかぐやを手に入れる、だって月の姫が僕と同じ、地上に居るのだから。
┗━━プロローグおわり━━━━━