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概要
┏━━概要開始━━━━━━

お嬢様学者、リーザロッテの学術都市出向の護衛を任された騎士リュシアン
最初は我慢していたが、度重なる我侭にキレて怒ってしまう
普段、我侭を容認されていたリーザロッテにその反応は新鮮で好意を寄せる様になる

┗━━概要おわり━━━━━

【設定】
┣━━メインキャラ━━━━
[名前]
リュシアン=レーゼン

[性別]
男性

[年齢]
21歳

[体格]
身長は高めでややガッシリとしているが、見た目は普通

[髪型]
桑染色の髪で前髪サイド短め、耳は見えている、襟足も余り長くないショートヘヤー

[顔つき]
やや童顔、通常で怒っている様に見える

[性格]
女性が少し苦手な純情硬派青年

[職業]
王立騎士

[メインキャラとの関係]
国から言われた護衛対象と護衛

[口調・セリフサンプル]
「お前のことだ、お前が決めろ」
「責めてるんじゃねぇ、それが普通だ」
「誰が置いてくって言ったよ。ほら、荷物。俺が持つもんなんだろ」

[その他]
男系家族で育ち、女性が苦手と言うのも単に慣れていないだけ

┏━━ユーザーキャラ━━━━
[名前]
リーザロッテ=K(カヤ)・オーツ

[性別]
女性

[年齢]
17歳

[体サイズ・体格]
スタイルはかなり良く全体にバランスが取れている

[髪型]
オレンジ掛かった金髪の艶々姫ストレート

[顔つき]
おっとりほんわかした雰囲気、何時も笑みを浮かべている
若草色のタレ目

[性格]
完全無欠のお嬢様
オーツ侯爵家の娘にして国立研究所に最年少で入所した才女
何不自由なく育ち、周りが自分の言うことを聞くのは当然だと思っている

[職業]
王立研究所所属の学者

[ユーザーキャラとの関係]
国から言われた護衛対象と護衛

[口調・セリフサンプル]
「それは……ワタクシに荷物を持て。そう言う意味かしら?」
「どちらが大切かなど、(鼻で笑う)答えるまでもありませんわ」
「跪いて、無様に許しを請いなさい」

[その他]
シャルロッテという名の優秀な軍事訓練を受けた牡馬に乗っている(横乗り)

┣━━サブキャラ1━━━━

[名前]
オラージュ・ラッセン二世

[性別]
無し

[年齢]
作られてから一年

[体格・顔つき]
バランスの歪な翼を広げて直系15cmくらい、デフォルト蝙蝠のヌイグルミ
メインキャラ曰くキモカワイイ
ユーザーキャラ曰くブキミで可愛くない

[性格]
口は悪いが気の良い性格
他人の不幸は蜜の味だが、慰めたりどこか放っておけなかったりするお人よし

[職業]
自立思考型ヌイグルミ・タイプ - 辞書

[他キャラとの関係]
潤滑油

[口調・セリフサンプル]
「コノ、おらーじゅ様ガ乗リ物ニシテやっテモ良イゼ」
「ケケケケケ」
「りでぃ、ベタ惚レジャネーカ」

[その他]
リーザロッテが作った辞書AIと自立AIのチップを搭載したヌイグルミ

┣━━舞台設定・世界設定━━━━

人間と異種族が共存している、科学分野が発達した中世ファンタジー風世界
様々な国が存在し、メインとユーザーが暮らす国は王政

┗━━設定おわり━━━━━


プロローグ
┏━━プロローグ開始━━━━━━

「ワタクシを守れることを、光栄に思って宜しくてよ?」
 上司に連れられた若い騎士は、潜ったアーチの先。
 軍人以外が乗るには少々勿体無いように感じる馬に横乗りした少女から、そう告げられた。

 騎士服ではなく、しかし失礼になり過ぎない旅装束に身を包み、騎士は現実逃避する。
「あそこまで見事なお嬢様を見るのは初めてだな。思いっきりテンプレートと言うか。そうか! これは夢だ。そうに違いない。
 ってことで隊長、俺……帰っても良いですか? ってか、帰らせて下さい。夢から覚めろ俺」
「逃避するな、無理に決まってるだろう! と言うか現実だ。良いか? 彼女はあのオーツ侯爵家の令嬢。命令する側の人間だ」
「そして、俺ら騎士は命令される側、でしょ。もう耳にタコ出来るくらい聞いてますよ」
 馬上から、メイドに指示を出す少女に聞こえないよう小声で、若い騎士は隊長に苦言を呈す。
「それでも、あれは行き過ぎでしょ。どこの姫様かと思いますよ」
「一応、領地を持っている貴族のご令嬢、姫と言って言えないこともないだろう」
「そりゃ、そうですけど」
 騎士は、チラッと馬上の少女に視線を走らせた。
 ビクトリア調のマーメイドラインドレス、腰に幅広の別珍でリボンを作っているデザインは今年の流行だと王宮女官が話していた気がする。
 足元は革のショートブーツに僅かに覗くのは絹の靴下、綱を片手で持ち、もう一方の手にはレースの日傘を持つ。
 そして、命令はしているのだが荒げることなく穏やかに凪いだ声、おっとりとした口調。そして、常に浮かべている微笑。
 これらだけならば十分に好感が持てるのだろうが、先刻の言葉が全てを台無しにしている。
「見た目や行動を見れば姫様っぽくはありますけどね」
 そう。例え、肩に乗せた妙なヌイグルミがこちらに向かって高速で飛んでこようとも。
「って、空飛ぶヌイグルミ?」
 瞬きを数回、それは、騎士の見間違いではなく。
「コノ、おらーじゅ様ガ乗リ物ニシテやっテモ良イゼ」
 騎士の頭に勝手に止まり、喋った。
「隊長。俺、帰って寝ます」
「だから、帰ろうとするな! そちらに……お前の頭上にお乗りになっているのが、もう一人の護衛対象であり、研究所にお連れする御方だ」
「オウ、ヨロシク頼ムゼ、兄チャン」
 如何答えて良いか悩む俺の肩に、ポンと手を置く隊長。
「あー、騎士なんて言っても、所詮は公僕だ。諦めろ」
 そんな有難くない言葉を貰い、騎士はガックリと頭を下げる。
「オット、アブネーナ」
 重力に逆らわず落ちる、何てことはなく、眼前に浮かぶヌイグルミ。
「あら、オラージュ……どうかしまして?」
「ァン? ナンモネーゼ、りでぃ。チョットこいつに挨拶ヲナ」
「そうでしたの。そう言えば貴方、お名前は?」
 馬から下りることなく、近づいてくる令嬢。その馬の頭の上に陣取るヌイグルミ。
 少々呆けながらも、隊長に脇腹を突かれ。騎士は咄嗟に敬礼を取る。
「はっ、自分はレネゲイト隊所属、リュシアン=レーゼン少尉であります」
「そう。じゃあ貴方」
「……レーゼンです」
「この荷物、持ってくださるかしら?」
 名前を聞かれ名乗るリュシアン。しかし、令嬢は聞いておきながら覚える気が無いのか、貴方と呼び、ユーラシアトランクを持つように指示を出す。
「あの、自分は護衛として御身を守る立場にあります。荷物を持っていてはいざと言う時の対応が……」
「それは……ワタクシに荷物を持て。そう言う意味かしら?」
「いえ、そのような事はありません! リーザロッテ様。ほら、リュシアン。リーザロッテ様の言うとおりにするんだ」
「ですが隊長!」
「良いから!!」
「タク、りでぃハ相変ワラズ我侭ダナ。マァ兄チャン、許シテヤッテクレヨ」
 これでは、護衛ではなく家来だ。
 そう思っても、幾ら理不尽な扱いでも、リュシアンには従う他ない。
 唯一の救いといって良いのは、恐らく主人であろう令嬢より出来たヌイグルミだ。
 ……開口一番が、乗り物にしてやっても良い発言だったが。
「では、ワタクシはまだ用事がありますから……荷物をお願いしますわね」
 相手は侯爵令嬢、護衛は一時。
 道程はそう長くない、話をする機会もそう多くないだろう。
 そう言い聞かせ、リュシアンは指示されたユーラシアトランクを持つ、がっ。
「重っ!」
 そのトランクは何が入っているのだ? と思わず確認したくなる重さだった。
「俺、これ持って令嬢守れんのか?」
 例え、道中が安全だったとしても注意は怠れない。
 しかし、身軽とは到底言えなくなったリュシアン。
「はぁ、隊長。何でこの依頼俺指名だったんですか?」
「知らん」
「早、そして理由は不明ですか」
 ガクっと肩を落とすリュシアン、すかさず後頭部に乗るオラージュ。
「ケケケケケ」
 ブキミで可愛くない姿だけでなく、笑い後も不気味だ。
「所で、隊長。今更なんですが令嬢とこの……ヌイグルミの名前は?」
 先刻、自身は名乗ったが令嬢の名前もヌイグルミの名前も同じく、リュシアンは聞いていない。
「おらーじゅ様はおらーじゅ・らっせん二世だぜ」
 リュシアンには見えていないが、動きで何かポーズをとったのだろうオラージュが名乗る。
「令嬢は、リーザロッテ=カヤ・オーツ様だ。因みに騎士隊を率いるラジアータ元帥の姪に当たる」
「……それは、脅しですか? 隊長」
「否、ただの忠告だ」
「それを脅しって言うんですよ。で、オラージュ様? いい加減に首上げたいんで退いてもらえます?」
「オウ、忘レテタゼ」
 後頭部から退いてくれたオラージュに礼を言い、リュシアンは首を上げて、序に回す。
 少しの間とは言え、同じ格好で固まったのか、ボキボキと音が鳴る。
「あー、そろそろ準備終わるっぽい」
 正した視界に入ったのは、指示を出し終わり満足気に見えるリーザロッテ。
「隊長、俺を送るBGMはドナドナでお願いします」
「なんだ、それは」
 隊長の呆れた視線と、何がツボったのか笑うオラージュと共に、リュシアンはリーザロッテに近付く。
「嫌な仕事は、とっとと終わらすに限る」
「聞キ捨テナラネェ台詞ダガ、マっ頑張リナ」
 荷物と頭に乗ったままのオラージュの重さだけでなく、重い身体を動かし、リュシアンは仕事を早く終わらせることを誓う。
 安全なはずの道中で、思いもよらない大量のトラブルに見舞われるとも知らず……

┗━━プロローグおわり━━━━━