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<一通目>
1特殊な鉱石で出来た洞窟の清水採り。
駆け出し冒険者に最適な依頼、依頼……あぁ、これなんか如何だ?
「下水掃除」、薬を飲んで通常より巨大化したネズミの退治。
人数が集まり次第、直に出発出来るってよ。
マスクとか松明とか依頼者持ちだから、武器さえあれば身一つで参加出来っぞ?
ぁん? 何だよ、その不満そうな面は。
折角良い感じの仕事を言ってやったのに。
ったく、仕方ねぇな。
じゃあ、「水汲み」なんか如何だ?
……と言っても、只の水汲みじゃないぜ?
この街から日帰りはちょっときついが、一日かからない山ん中に洞窟があんだよ。
その山自体、魔法を拒絶する鉱石の産地でな、その洞窟の中には湖がある。
効果は薄いが、その水自体にも魔法を弱化させる力があるとかで、色んな薬作るのに重宝がられんだよ。
ただな、魔法を拒絶するってだけあって、ちょっとでも魔力のある人間は山自体に入れない。
が、お前の書類見たところ魔力なんて欠片もないから大丈夫だろ。
この依頼、ついさっき入ったばかりでな、まだ俺以外は知らねーんだよ。
意味解るか? こう言う簡単な依頼は駆け出しだと欲しがる奴が多い。
俺に言わせてもこれはお勧めだ、最初に言ったのはちょっとした冗談って奴だな。
ってか、受けない何て言わせねーから! 決定な。
何でかってーと、危険な敵は出ないがそこそこの経験は稼げる。
報酬もあるし、禁止されてないから自身で持てる量だけの水取ってきて売っても良い。
イコール、当面の資金には事欠かないだろうよ。
一人で行くのがアレだって言うならちょっと待ってろ。
この時期は担当冒険者が増えるから、もう二・三人ぐらい直来るだろ。
お前の強さがわかんねーからな、行けるって思うなら一人で行っても止めないぜ?
俺は一応止めた、その事実があるからな。
どうするかはお前が決めろ、それが冒険者の義務だ。
ただ……言っとくがな、少しでも強くなりたけりゃ人を待ちな。
生存率が上がるし、知り合いは作っとくと便利だぜ。
いざと言う時、冒険者が頼れるのは冒険者の知り合いだ。
良い話が在ったとき、人数が要ったら誘ってもらえる率も上がる。
そうだな、俺のお勧めはこの依頼なら四人ってトコだ。
最も、決めるのはお前だけどな。
……冒険の報告に来るのを待ってるぜ? $(ユーザー)?
<2通目>
2季節限定の薬草探し、医者の手伝い。
おう、お帰り、$(ユーザー)。
初仕事は如何だった? そんなに難しくはなかっただろ。
人数もお前以外に三人居たし、バランスも良かったし、な。
どーれ、早く報告しろよ? 出来るだけ詳しくな、書類書いちまうから。
必要なのは戦った敵と、日数と天気、後は洞窟の様子だな。
最低限これぐらいは覚えてるよなぁ? 試験合格の後の説明会で言われるはずだし。
他に行った奴らの報告と一応の確認が必要でな。
面倒だが、これも冒険者の義務だ。
報告が終われば、報酬を支払うぜ。
よし、初仕事にしては上出来だ。
これが報酬だ……落とすなよ?
さて、資金もある程度貯まっただろうし……もし、水を売るなら仲介をしてやるよ。
ギルドを通す場合は、普通に商店や露天に売るより高いぞ?
余計な商業税が引かれないからな、通常より利益が上がる。
最も、郊外の村とかに行くともっと高く買い取ってくれるが、な。
まぁ、そんなことより先に次の仕事の話をするか。
良さそうな依頼は……っと、「薬草探し」、医者の依頼だな。
この季節にしか取れない薬草を一緒に探して欲しいそうだ。
何でも、生息地は危険の無い森の中だが、毎年生息場所が変わるんだと。
草を揉んで乾燥させて、煮出して作る飲み薬だそうだ。
効能は、この名前は毒消しだな。
結構高価な薬だと思ったら、こんな理由だったのか。
いやな、名前と実物は知ってっけど作製工程は知らなかったからな。
季節限定とかは、如何しても数が限られから自ずと高くなる。
道理で、体力勝負の簡単な依頼なのに報酬が高いわけだ。
偶にあるんだけどな、この依頼の報酬は金じゃなくて現物支給。
傷薬や、そんなに効能は高くないが状態異常の治療薬とかの詰め合わせだな。
薬は消耗品だから多く持っといても損は無い。
それに、森に入ったら捜索があるから話しこむのは無理だが、道中ではそれなりに会話もあるからな?
そこ等に生えてても薬になる草とかもあるから、そう言うのを教えてくれる奴もいる。
医者が良い奴だったら、簡単な応急処置とかも教えてくれるかもしれないぞ?
よっぽど偏屈な奴じゃなきゃ、聞きゃいけるだろ。
ってことで、お前の次の仕事はこれに決定だ。
人数に達し次第締め切りの仕事だが……実は既に申し込んである。
って事で、$(ユーザー)、行って来い。
<3通目>
3月琴を修理に出して受け取ってくる。
帰ってきたな、お帰り、$(ユーザー)。
その様子じゃ、今回の仕事も無事に終わったようだな。
さて、今回報告して欲しい内容は前回と少し違う。
日数と天気、森の様子は前回と同じだが、今回は薬草の群生地が必要だ。
ちょっと待ってよ……あぁ、これだ。
これはお前が行った森の地図なんだが、大体で良い、どの辺りに生えてた?
これも説明会で聞いてるはずだから答えられるな?
後は、もし敵と戦ってたら種類教えろ、数は不要だ。
よし、今回も上出来だ、頑張ってるじゃねーか。
まっ、初心者用の依頼なんて体力勝負か、日数がかかって見入りの少ないのかのどっちかだ。
これは文句言っても仕方ないことだな? もう少し経験積めば、難易度の高い仕事まわしてやるよ。
そんな事より、これが報酬の薬だ、先に確認させて貰ったが中々良い感じだったぞ?
さて、雑談はこのくらいにして仕事の話だ。
これは、ギルドに来た仕事ではなく斡旋と言うことになる。
まぁ、仲介は俺だから、ギルド仕事と考えてくれて良い。
昔の知り合いからの仕事でな、月琴を修理してきて欲しいそうだ。
と言っても、ちょっとした弦の張替えだからな、直に終わる。
お前は持って行って修理を見届け、又ここに持って帰ってくれば良い。
場所は最初の仕事で行った山の傍に村在っただろ? そこだ。
村外れにある、一風変わった家がそうらしい。
まぁ、解らなくても村人に聞けば一発だろ。
今のお前なら一人でも大丈夫だ、場所的にもな。
ただ、月琴はデリケートな楽器だから細心の注意を払えよ?
知り合いからと言っても、仕事には違いないし……コイツのは古い楽器なんだ。
最近作られてるのとは違って、アンティークと言えばいいか?
普段は穏やかな奴なんだが、楽器のことになると目の色が変わってな。
命より大事だって言い切るほどだ。
……今回も、本当は自分で行きたいけど演奏会の予定が、とか言ってたからな。
危険は無いが、違う意味で気を付けて行って来い、$(ユーザー)。
大げさじゃなく、俺と、お前の命がかかってるんだ……
くれぐれも慎重に頼むぞ!
<4通目>
4畑を荒らす巨大鼠の退治。
……帰って来たな、$(ユーザー)、早速だが楽器を見せてくれ。
あっ、そっと置けよ、そっと。
持って行くまでも何も無かったよな?
お前が出発してから、毎日のように尋ねてきたんだよ、それの持ち主が。
よし、中を確認するぞ?
漸く生きた心地がした。
お前も、ご苦労だったな、$(ユーザー)。
本当は休ませてやりたいところなんだが、そうも言ってられない仕事がある。
っと、「巨大鼠退治」
国運営のファームに巨大鼠が大量発生してるから、それを退治する、国からの仕事だ。
一見断っても問題無い用に見えるが……これな、一斉通達でチェックされてんだよ。
この仕事、実は毎年の恒例行事でな? 初心者を試してるんだ。
冒険者は国が認めた傭兵って扱いなのは知ってるな?
有事の際には徴兵の前に出兵する義務が有る。
要は、国に忠誠を誓っている騎士の様に、冒険者にも国に忠誠を捧げろってことだ。
全く、いけ好かない。
この仕事の真意は、まさにそこなんだよ。
そんなことをしなくても、役目から逃げるような冒険者は、長く続かないって解らないのかねぇ。
こう言う仕事はちょくちょくと入ってくる。
募集期間にギルドに来なかったや、違う仕事で遠出をしている以外は受けておくに越したことは無い。
……視線だけで出入り口傍のテーブルを見てみろ。
上手く溶け込んでるように見えて、浮いてるテーブルがあるのが解るか?
あれが、国の関係者だ。
ギルドには出入り口があの一箇所しかないからな、あそこで出入りをチェックしてるんだ。
初心者の資料と、権力で取り上げたギルドからの書類を持って、な。
今はまだ、どれが国の関係者か解らなくて良い。
だからこその初心者だ、そのフォローのために俺等ギルド職員が居る。
が、だ。稀にギルド職員にも国から派遣されてる奴が居るから、そいつらに当たった奴らは運が悪い。
俺が言った様な裏側聞かされず、受けるか受けないかだけ聞かれるだけだ。
国からの依頼だが、別に受けても受けなくても良いってだけ言われてな。
それで受けなきゃ心象が悪くなる、困りものだな。
……そうだ、今の話は誰にもするなよ?
もし、国関係者の耳に入ったら、お前の立場が危うくなる。
冒険者には運も大切だ、最初で国派遣のギルド職員選んだ奴は、運が悪かったで諦めるしかない。
だから、冒険者の知り合いを作る場合は注意しろ。
と、話が長くなったな。
この依頼は出発が早い、今回はそう言う意味で気を付けろよ、$(ユーザー)。